「ブログのアイキャッチ画像、自分で作れたらいいのに…」 「SNSのアイコン、オリジナルのキャラクターにしたい!」
そう思ってAI画像生成ツール(GeminiやChatGPTなど)を使ってみたものの、「なんか変な絵が出てきた…」とそっと画面を閉じた経験はありませんか?
安心してください。それはあなたのセンスがないからではありません。AIへの「発注の仕方」を知らなかっただけなのです。
画像生成プロンプトは、いわばAIという画家への「指示書」です。 今回は、初めての方でも迷わず書けるようになる、「画像生成プロンプトの基本ルール」を解説します。これさえ覚えれば、絵が描けなくても、言葉だけでクリエイターになれますよ!
第1章:そもそも「画像生成プロンプト」とは?
まずは基本のキから。画像生成プロンプトとは何なのか、なぜ重要なのかを理解しましょう。
1-1. AIへの「発注書」である
画像生成プロンプトとは、AIに対して「どんな画像を作ってほしいか」を言葉で伝える指示文のことです 。
あなたが人間のイラストレーターに仕事を依頼するところを想像してみてください。 ただ「猫の絵を描いて」とだけ伝えたらどうなるでしょうか? リアルな猫なのか、キャラクターっぽい猫なのか、色は?ポーズは?…描く人は困ってしまい、想像で適当に描くしかありませんよね。
AIも同じです。情報が少なければ少ないほど、仕上がりはAIの「想像(ランダム)」任せになります 。
1-2. プロンプトの役割
良いプロンプトには、以下の3つの役割があります 。
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完成イメージの言語化: ぼんやりしたイメージを言葉にする。
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解釈ズレの防止: 「かわいい」の定義(ピンク系なのか、シンプルなのか)をすり合わせる。
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再現性の確保: 偶然ではなく、狙って同じクオリティを出せるようにする。
つまり、上手なプロンプトとは、「絵が描けなくても、イメージを正確に伝えられる文章」のことなのです。
第2章:どう指定すれば「狙った絵」が出るのか?
いきなり長文の呪文(プロンプト)を書く必要はありません。画像生成で重要なのは、「大枠から詳細へ」という順番です。
2-1. 最初に伝えるべき「2つの核」
まずは細かいことは置いておいて、以下の2つだけを決めましょう 。
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何が写っているか(主役)
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どんな雰囲気か(画風)
【例】
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悪い例: 「いい感じの猫」
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(AIの心の声:いい感じって何!?リアル?アニメ?)
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良い例: 「かわいい子猫のイラスト、落ち着いた雰囲気」
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(AIの心の声:了解!子猫をイラストタッチで描けばいいんだね!)
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これだけでも、AIは迷わずに画像を生成してくれます。ここから少しずつ情報を足していくのが、失敗しないコツです。
第3章:【初心者向け】絶対に外さない「3つの要素」テンプレート
では、具体的にどう書けばいいのか。初心者は、次の「3要素」だけ意識してください。これだけで80点以上の画像が作れます 。
要素1:モチーフ(Subject)
「何を描くか」です。主役となる対象物を指定します。
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例:子猫、少女、サラリーマン、カフェ、未来都市
要素2:スタイル(Style)
「どんな画風か」です。ここが抜けると、AIは勝手に写真にしたり絵画にしたりします。
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例:写真(フォトリアル)、アニメ風、水彩画風、油絵風、3Dレンダリング、線画(ドローイング)
要素3:構図(Composition)
「どんな見え方か」です。カメラのアングルや距離を指定します。
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例:正面アップ、全身、横向き、俯瞰(上から)、広角(背景広め)
📝 基本テンプレート
この3つを組み合わせるだけで、プロンプトは完成です。
Markdown
# 画像生成プロンプトの型
[モチーフ] を描いてください。
スタイルは [スタイル] で、
構図は [構図] にしてください。
全体的に [雰囲気] な印象で。
実践!作成例
▼ 入力プロンプト
Plaintext
白い子猫を描いてください。
スタイルは「やさしいアニメ風」で、
構図は「正面からのアップ」にしてください。
全体的に柔らかく、癒し系の雰囲気で。
これだけで、かなり安定した「かわいい子猫」の画像が出力されます 。
第4章:プロっぽく仕上げる「色・質感・背景」の味付け
基本の3要素で土台ができたら、次は「ディテール(詳細)」を加えて、画像のクオリティを一気に引き上げましょう 。
1. 色の指定(Color)
全体の色味を指定すると、統一感が出ます。
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キーワード例: パステルカラー、ビビッドカラー(鮮やか)、モノクロ、セピア色、暖色系(オレンジ・赤)、寒色系(青・白)
2. 質感の指定(Texture / Lighting)
光の当たり方や素材感を伝えます。
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キーワード例:
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質感: ふわふわ、つや消し(マット)、光沢のある、メタリック
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光: 自然光、逆光、シネマティックライティング(映画のような)、柔らかい光
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3. 背景の指定(Background)
主役の後ろに何があるかを決めます。指定しないと勝手に複雑な背景になりがちです。
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キーワード例: シンプルな白背景、ぼかし背景、自然の中(森・海)、カフェの店内、近未来的な都市
📝 応用プロンプト例
Plaintext
(基本)
白い子猫、やさしいアニメ風、正面アップ
(+味付け)
背景はシンプルで、パステルピンクを基調にしてください。
毛並みは「ふわふわ」した質感で、光は柔らかく全体的に明るい印象にしてください。
色や質感は、詰め込みすぎるとAIが混乱するので、「これだけは譲れない」という要素を1〜2個足すのがポイントです 。
第5章:一発で出なくても大丈夫!「修正と反復」の魔法
ここが一番大切なポイントです。画像生成は、一度で完成させる必要はありません 。
プロのAIクリエイターでも、一発で完璧な画像を出すことは稀です。AIとの「会話」で少しずつ理想に近づけていくプロセスを楽しみましょう。
おすすめの修正ステップ
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まずはシンプルに出す
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基本テンプレート(モチーフ・スタイル・構図)だけで生成してみる。
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気になる点を言語化する
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「ポーズはいいけど、暗すぎるな…」
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「背景がごちゃごちゃしてるな…」
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その部分だけ追加で指定する(Refinement)
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「さっきの画像の雰囲気はそのままに、もっと明るくしてください」
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「背景を無地の白に変更してください」
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失敗しにくい考え方
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足りない要素を足す: 「笑顔にして」「帽子をかぶらせて」
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不要な要素を減らす: 「背景の建物を消して」「もっとシンプルにして」
この微調整(ラリー)を繰り返すことで、AIはあなたの好みを学習し、どんどんイメージ通りの画像を作れるようになります 。
第6章:Gemini(Imagen 3)ならではの強みとコツ
これまで紹介したルールは全ての画像生成AIに使えますが、特にGemini(Imagen 3)を使う場合の嬉しいポイントがあります。
1. 「日本語」のニュアンスに強い
海外製のAI(Midjourneyなど)は英語のプロンプトが必須なことが多いですが、Geminiは**日本語の微妙なニュアンス(「ふわっとした」「哀愁漂う」など)**を非常によく理解してくれます。無理に翻訳せず、直感的な日本語で指示してみてください。
2. 文字入れが可能
Gemini(Imagen 3)は、画像の中に正確な文字を描画するのが得意です。
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プロンプト例: 「カフェの看板に『COFFEE』と書いてください」
3. テキストと画像の往復
「このブログ記事の内容に合った挿絵を描いて」というように、直前に書かせた文章の内容を理解して作画することができます。これはテキスト生成と画像生成が一体化したGeminiならではの強みです。
まとめ:プロンプトは「センス」ではなく「整理力」
画像生成プロンプトの基本、いかがでしたか?
「絵心がないから無理」と思っていた方も、「モチーフ・スタイル・構図」という言葉のパズルを組み合わせるだけなら、できそうな気がしてきませんか?
画像生成プロンプトは、芸術的なセンスではなく、「伝えたいことを整理する力」がすべてです 。
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まずは「3要素(何・画風・アングル)」で土台を作る。
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次に「色・質感・背景」で味付けする。
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AIと会話しながら修正して完成させる。
この3ステップさえ守れば、今日からあなたも「AIアーティスト」の仲間入りです。
✅ 次のステップ(Next Step)
まずは、あなたのスマホやPCに入っているGeminiを開いて、以下のプロンプトをコピペしてみてください。そして、[ ]の中身をあなたの好きなものに変えて遊んでみましょう!
Plaintext
[ 好きな動物 ] のイラストを描いてください。
スタイルは [ 水彩画風 ] で、
構図は [ 正面 ] にしてください。
全体的に [ 明るい ] 雰囲気で。
さあ、どんな素敵な絵が出てくるでしょうか? あなたの副業ライフが、彩り豊かな画像で溢れますように!応援しています🎨🌸

