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動かないほうが上手くいく?AIで作る「癒し系ループ動画」プロンプト入門|動きとカメラ指定のコツ

「YouTubeで『作業用BGM』や『睡眠用動画』のチャンネルを作ってみたい!」 「ずっと見ていられるような、心地よいループ動画を作りたい」

AI動画生成を副業にするなら、最も需要があり、かつ初心者でも参入しやすいのが「癒し系ループ動画」のジャンルです。

雨の降る窓辺、パチパチと燃える焚き火、静かな森の中…。 こうした動画は、派手なアクション映画のような演出は必要ありません。むしろ、「いかに動かさないか」がクオリティを左右します。

この記事では、AIを使っていつまでも見ていられる「完璧なループ動画」を作るための、ちょっと特殊なプロンプト術を解説します。

第1章:なぜループ動画では「動かない」が正解なのか?

動画生成AI初心者は、つい「キャラクターを歩かせたい」「ダンスさせたい」と思いがちです。しかし、ループ動画において大きな動きは「ノイズ」になります。

大きな動きのデメリット

  1. ループのつなぎ目が不自然になる: 人が歩いている動画をループさせると、突然初期位置にワープして戻るような映像になり、視聴者の没入感を削ぎます。

  2. 長時間見ると疲れる: 画面全体が激しく動くと、作業用や睡眠用の背景としては邪魔になります。

  3. AIの粗が出やすい: 動きが大きいほど、手足の崩れなどが目立ちます。

癒し系動画の正解は「シネマグラフ」

目指すべきは、静止画の一部だけが動いている「シネマグラフ(Cinematograph)」のような映像です。 背景は止まっていて、雨や炎、光だけが動いている。これこそが、長時間再生される癒し系動画の王道です。

第2章:微細な動き(Micro-movement)を指定するプロンプト

では、どうやって「ちょっとだけ動かす」のでしょうか? ここで使うのが「微細な動き(Micro-movement)」を指定するプロンプトです。

1. 自然現象を利用する

自然界の動きはランダムで、ループさせても違和感がありません。

  • キーワード例:

    • Rain falling(雨が降っている)

    • Snow falling gently(雪が優しく降っている)

    • Fire flickering(炎が揺らめいている)

    • Water flowing(水が流れている)

    • Smoke rising(煙が立ち上っている)

    • Leaves rusting in the wind(葉が風で揺れている)

2. 光の動きを利用する

被写体は動かさず、光だけを動かすのも効果的です。

  • キーワード例:

    • Dust particles floating(光の粒・塵が舞っている)

    • Light rays shimmering(光の筋が揺らめいている)

    • Reflection on water(水面の反射)

3. 「動き」を抑制する魔法の言葉

AIに「余計なことはするな」と伝えることも重要です。

  • 必須キーワード:

    • Subtle movement(わずかな動き)

    • Slight motion(軽い動き)

    • Looping background(ループ背景)

    • Static shot(固定ショット)

第3章:【ジャンル別】癒し系ループ動画の鉄板プロンプト集

すぐに使える、ジャンル別のプロンプト構成を紹介します。

① 雨の日のカフェ(作業用・Lo-fi系)

Lo-fi Hip HopなどのBGMに合わせやすい、定番の動画です。

Plaintext

 
[被写体]
Cozy coffee shop window, rainy day, coffee cup on table.
(居心地の良いコーヒーショップの窓辺、雨の日、テーブルの上のコーヒーカップ)

[動き]
Rain drops hitting the window, steam rising from coffee, subtle movement.
(窓に当たる雨粒、コーヒーから立ち上る湯気、わずかな動き)

[カメラ・雰囲気]
Static camera, relaxing atmosphere, lo-fi aesthetic.
(固定カメラ、リラックスした雰囲気、ローファイな美学)

② 森の焚き火(睡眠用・ヒーリング系)

パチパチという音と共に再生されることを想定した映像です。

Plaintext

 
[被写体]
Bonfire in a dark forest at night, camping mood.
(夜の暗い森の中の焚き火、キャンプの雰囲気)

[動き]
Fire flickering, sparks flying up, slight wind.
(揺らめく炎、舞い上がる火の粉、わずかな風)

[カメラ・雰囲気]
Close up shot, static camera, 4k, peaceful.
(クローズアップ、固定カメラ、4k、平和な)

③ サイバーパンクシティ(ゲーミング・配信背景系)

TwitchやYouTube Liveの配信背景として人気のスタイルです。

Plaintext

 
[被写体]
Cyberpunk city street at night, neon signs.
(夜のサイバーパンクな街並み、ネオンサイン)

[動き]
Neon lights flickering, rain falling, steam from vents.
(点滅するネオンライト、降る雨、通気口からの蒸気)

[カメラ・雰囲気]
Static camera, futuristic, vibrant colors.
(固定カメラ、未来的、鮮やかな色)

第4章:ループ動画を仕上げるコツ

最後に、生成した動画をさらに完璧なループ素材にするためのヒントです。

  1. 5秒〜10秒で生成する: 長すぎるとファイルサイズが大きくなり、ループの継ぎ目を作るのが難しくなります。

  2. 編集ソフトで「クロスフェード」をかける: 生成された動画の「始まり」と「終わり」を、動画編集ソフトで1秒ほど重ねてクロスフェード(じわっと切り替わる演出)させると、継ぎ目が完全に消えて無限ループ動画になります。

まとめ

「癒し系ループ動画」の世界では、「動かないこと」こそが最大の価値になります。

派手なアクションプロンプトは必要ありません。 「湯気」「雨」「光」といった、環境音のような映像を作ることを意識してみてください。

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45歳からAI副業に挑戦中!派遣社員として働きながら、AIを武器に新しい人生を切り開くヒロロです。失敗も学びに変えて、リアルな挑戦を毎日発信中!