太鼓・尺八・琴を指定したのに、聴こえてきたのは木琴のような無機的な音。YAMATO SOULSで初めてStable Audioを使った制作は、プロンプトの修正から始まりました。
9月12日は、もふもふ睡眠BGMの音源をStable Audioで作り直した記録をまとめました。同じタイミングで、もう一つのチャンネル「YAMATO SOULS」でも移行に着手しています。
今回は第一弾のYS-069「TEMPERED SPIRIT(鍛えられし魂)」で、何につまずき、どう書き直したかを紹介します。
このガイドでわかること
- YAMATO SOULSでStable Audioへの移行を始めた背景
- 和楽器らしく聞こえなかった音を、どんな指示で修正したか
- 3曲構成の考え方と、作り直しを含めた消費量の見方
ステップ1:移行後の1作目で、音の違いを確かめる
YS-001〜068はSuno AIで制作していました。YS-069からはStable Audioへ切り替え、制作フローも見直しています。
きっかけの一つは、既存4シリーズに新作を追加するメドレー企画です。新しい作品を作るタイミングで、音楽生成の方法も試し直すことにしました。
YS-069のテーマは、鍛冶の工程になぞらえた「動の鍛錬」。最初の一打から、熱と圧力、最後の静けさへと進む3曲を組み合わせます。
ところが初回生成では、思っていた和楽器BGMになりませんでした。
- 冒頭からしばらく、木琴のような無機的な音が続く
- 意図していないシンバルのような音が混ざる
- 和楽器として認識しづらい、不明瞭な音がある
これは今回の音源を聴いた私の感想です。Stable Audio全体の音質や、Sunoとの優劣を示す比較実験ではありません。
ただ、自分が作りたい音とのずれははっきりしていました。「和楽器の名前を書けば、その音が前に出る」という想定だけでは足りなかったのです。
ステップ2:楽器名に加えて、奏法・間隔・役割を書く
修正では、楽器をどう鳴らしたいかまで具体的に書き直しました。太鼓なら、低い一打をどのくらいの間隔で鳴らすか。尺八なら、息の長い音をどの位置に置くか。琴なら、どの程度の音数で背景を支えるか、という具合です。
太鼓は「低い一打」と「間隔」を指定
曲1の修正版プロンプトには、次のように書いています。
a single deep taiko drum
strike at slow intervals (one strike every 3-4 seconds) as the sole lead element
「低い太鼓の音を、3〜4秒に1回、主役として鳴らす」という狙いです。楽器名だけでなく、音の高さの印象、打つ間隔、曲の中での役割を伝えました。
この秒数は生成への指示であり、完成音源を測定した値ではありません。また、太鼓を打つ間隔と曲全体のBPM(1分あたりの拍数)は別のものです。
3つの楽器に役割を持たせる
制作メモでは、修正方針を次のように整理しています。
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楽器 |
役割 |
具体的に伝えたこと |
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太鼓 |
主役 |
深い響き、一打ごとの間隔 |
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尺八 |
副旋律 |
温かい息の音、長く伸ばす音 |
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琴 |
背景の和音 |
控えめな爪弾き、長い余韻 |
すべての楽器を同じように目立たせるのではなく、太鼓を中心に据え、尺八と琴が支える構成にしました。
公式ガイドも、楽器名に加えて「どのように演奏され、どんな音で聞こえてほしいか」を記述し、必要に応じて演奏や音の質感を具体化する考え方を紹介しています。Stable Audio公式プロンプトガイド
混ざってほしくない音も明記
曲2では、意図しない音を避けるために次の指示も追加しました。
No vocals, no cymbals, no metallic clanging, no unclear sounds.
ボーカル、シンバル、金属がぶつかる音、不明瞭な音を避けたい、という指定です。その後には、欲しい音として太鼓の響き、尺八の息、琴の弦の余韻を記述しています。
9月12日の記事では、禁止語の繰り返しを減らし、欲しい音を整理した話を書きました。今回はそこに、実際に混ざって困った音を、避けたい対象として追加した形です。
修正後は、和楽器BGMらしさが増した手応えがありました。ただ、まだ時折「和楽器らしくない」と感じる音は混ざります。除外語を書けば確実に消える、とまでは言えません。複数の指示を同時に変えたため、どの修正がどれだけ効いたかも切り分けていません。
ステップ3:3曲の流れと、作り直しのコストを整理する
YS-069は、メインテーマ、バリエーション、アウトロの3曲構成です。修正版では各曲を5分に設定しました。
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曲 |
タイトル |
役割・狙い |
設定した長さ |
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1 |
The First Strike |
最初の一打。間を取った太鼓で始める |
5分 |
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2 |
Heat and Pressure |
熱と圧力。太鼓の存在感を増やす |
5分 |
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3 |
Cooling Steel |
冷めゆく鋼。音数を減らし静けさへ向かう |
5分 |
3曲で合計15分の素材を用意し、制作ガイドでは連結とループで3時間版に仕上げる構成です。3時間の音源を一度に生成する方法ではありません。
9クレジットは「3曲を1回ずつ」の目安
制作メモでは、1曲3クレジットを基準に、3曲で約9クレジットとしています。
ただし、今回は初回生成後に修正作業がありました。9クレジットは、失敗分や再生成分を含む制作全体の確定値ではありません。 全体で何回生成したかの記録がないため、総消費量はまだ集計できていません。
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数える対象 |
今回の記事で示せること |
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3曲を1回ずつ生成する目安 |
3クレジット × 3曲=約9クレジット |
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初回・修正・再生成を含む総消費量 |
未集計 |
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試聴・編集を含む制作時間 |
未計測 |
今の制作条件での目安と、1作品を完成させるまでの実際の消費量は、分けて見る必要があると感じました。
1作目を終えて残った課題
今回の収穫は、楽器名を並べるだけでなく、どんな奏法で、どのくらいの間隔で、どの役割として鳴らすかまで書くと、修正の意図を整理しやすくなったことです。
一方で、和楽器らしさが完全にそろったわけではありません。残る違和感を詰めるなら、次の試聴では気になる音が出る時刻と曲名を記録し、一度に変える指示を絞ると、修正前後を比べやすそうです。これは今回の反省から整理した改善案です。
今回作った曲を使う動画は、9月14日(月)に投稿予定です。太鼓・尺八・琴の響きや、3曲を通した雰囲気が気になった方は、YAMATO SOULS — 大和魂 —で聴いていただけるとうれしいです。
まとめ
YAMATO SOULSでも、YS-069からStable Audioへの移行を始めました。初回は想定と違う音が出ましたが、奏法・間隔・楽器の役割を具体化することで、和楽器BGMらしさが増したと感じています。
- 和楽器名を指定しても、想像どおりの音になるとは限らなかった
- 欲しい音を具体化し、混ざって困った音は除外指示に加えた
- 3曲分の目安は約9クレジット。ただし再生成を含む総量は別に集計する必要がある
1作を作って修正したことで、移行後の制作で何を確認すべきかが見えてきました。完成した音を聴き直しながら、自分のチャンネルに合う和楽器の響きを詰めていきます。
参考リンク
- Stable Audioで睡眠BGMを作り直してみた|6曲・18クレジットの実践記録
- 9月の実装計画|動画ツール最適化 × Stable Audio
- Stable Audio 3.0公式プロンプトガイド
- YAMATO SOULS — 大和魂 — YouTubeチャンネル

