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Suno AIで思い通りのBGMを作るコツ——プロンプトの書き方・Extendで世界観を崩さない方法まで全部正直に見せます

Suno AIは「テキストを入れたら即完成」のツールではありませんでした。むしろ本当の勝負は、その後のExtend(曲を伸ばす作業)でした。今回は実際に使っているプロンプトをそのまま公開しながら、Extendで世界観が崩れない手順を全部見せます。

① プロンプトはSkyworkのナレッジベースから作っています

Suno AIに入力するプロンプトは、毎回ゼロから考えているわけではありません。Skyworkのナレッジベースを使って、チャンネルごとに世界観・コンセプトをあらかじめ登録しておくという仕組みで管理しています。

📝 用語メモ:ナレッジベースAIツールに「このプロジェクトの基本情報」を登録しておく仕組みのこと。チャンネルのコンセプト・ターゲット・世界観などをあらかじめ入力しておくと、毎回同じ説明をしなくても済みます。Skyworkでは会話を始めるだけで自動的に参照されます。

私の場合は、2チャンネル分のナレッジベースをそれぞれ用意しています。

  • もふもふ睡眠BGM用:動物×癒し×日本語圏向けのコンセプト・動物別のBPM・自然音の設定などを登録
  • YAMATO SOULS用:和楽器×武士道×英語圏向けの世界観・4シリーズ構成・Xの運用方針なども含む

実際のプロンプト生成はSkyworkに依頼しています。チャンネルの世界観をナレッジベースが把握しているので、「BUSHIDOシリーズ用のSunoプロンプトを作って」と伝えるだけで、コンセプトに合ったプロンプトが出てきます。

ただし、出てきたプロンプトに修正や調整が必要な場合は、ChatGPTにも確認を取ることがあります。Suno向けのプロンプトの書き方・英語表現の微調整など、用途によって使い分けている感じです。

Hiroroのひとこと毎回ゼロから考えていたら続かない、というのが正直なところです。ナレッジベースに世界観を入れておいて「あとは出してもらう」が今のスタイルです。丸投げに近いといえばそうなんですが、方向性は自分で決めています。

② 実際に使っているプロンプトをそのまま公開します(YAMATO SOULS用)

YAMATO SOULSの「BUSHIDO」シリーズで使っているプロンプトをそのまま載せます。これがSunoの「Style of Music」欄に入力している内容です。

▍ YAMATO SOULS / BUSHIDO シリーズ 実プロンプトStyle: Japanese meditation, ancient samurai ambience, healing instrumental Instruments: shakuhachi flute (lead), koto (rhythm), taiko drums (distant), biwa (accent), temple bells Frequency: 432Hz tuning Mood: focused, meditative, powerful yet serene, warrior spirit Tempo: slow to mid, 55-70 BPM Structure: gradual build from silence → deep drone → melodic development → climax → return to stillness Duration: 3 hours (loopable) No vocals, no modern instruments, no western harmony Reference feel: ancient Japanese battlefield dawn, the stillness before a duel
📝 用語メモ:432Hz音楽の調律周波数のひとつ。一般的な440Hzとは異なり、「リラックス効果がある」「自然界の周波数に近い」として睡眠BGMや瞑想音楽でよく使われます。Sunoのプロンプトに「432Hz tuning」と入れることで、その雰囲気に近い音域・質感を指定できます。
📝 用語メモ:Suno v5.5Suno AIの2026年3月リリース版。「Voices(自分の声を楽曲に適用)」「Custom Models(自分の曲を学習させる)」「My Taste(好みを自動学習)」という3つのパーソナライズ機能が追加され、より自分らしい音楽が作りやすくなっています。私はPROプランで使用しています。

このプロンプトは世界観がしっかりしている分、Extendするときに崩れやすいという特徴があります。理由は「和楽器+静寂+ドローン+太鼓」という変化が目立ちやすい構成だからです。次からそこを詳しく話します。

③ 副業用BGMだけじゃない——自分の作業用BGMも作るようになりました

最初はYouTube投稿用だけのつもりでした。でも使い込んでいくうちに、自分が作業するときのBGMも自分で作るようになりました

「好きなゲーム音楽の雰囲気で作れないか」と思ってプロンプトを試したのがきっかけです。ロマサガやFF、スカイリムみたいな「集中できるけど飽きない」音楽の構造を分析して、Sunoプロンプトに変換するという作業にハマっていきました。(この話は次回の記事で詳しく書きます。)

「副業のためのツール」が「生活の中に入り込んでいるツール」になってきた感覚があります。BGMを自分で作れると、気分や作業内容に合わせて細かく調整できるのがいいです。

Hiroroのひとこと音楽が作れるとは思っていなかった45歳が、今は「今日の作業用に1曲作ろう」と思うようになっています。AIが変えてくれた感覚の一つです。

④ 今一番苦戦しているのはExtend(曲を伸ばす機能)です

📝 用語メモ:Extend(エクステンド)Suno AIで生成した楽曲に「続き」を追加して、曲を長くしていく機能。数分の曲を30分・1時間・3時間と延ばすために繰り返し使います。YouTubeの睡眠BGM・作業用BGMのような長尺コンテンツを作るには必須の機能ですが、使い方を間違えると「雰囲気が変わった」「世界観が崩れた」という結果になりやすいです。

Suno AIで一番悩んでいるのが、このExtendです。

普通のBGMなら多少雰囲気が変わっても気になりません。でも和楽器×瞑想×静寂系のBGMは、変化が「すぐバレる」構成です。尺八の息づかいが変わった、太鼓が急に前に出てきた、静寂のバランスが崩れた——そういう変化が一瞬でわかってしまいます。

原因は「和楽器+静寂+ドローン+太鼓」という構成の特性です。余白が多いほど、ひとつの変化が目立つ。だから普通のBGMよりも、Extendのコントロールを慎重にやる必要があります。

⑤ 世界観が崩れないExtend手順——STEP0から5まで全部見せます

■ 全体戦略

足す → 広げる → 引く

この順番を崩すとループが破綻します

構成はこう分解します:

▍ 展開の設計図静寂 → ドローン → 尺八 → 展開 → 太鼓 → 静寂回帰 STEP0 STEP1 STEP2 STEP3 STEP4 STEP5

STEP 0

初回生成:「欲張らない」プロンプトで余白を作る

最初から完成系に近いプロンプトを入れると、Extendで「もう盛り上がっている状態から始まる」ことになり、後が続けられなくなります。最初は意図的に物足りないくらいがちょうどいい

▍ STEP0:初期プロンプト(修正版)Japanese meditation, ancient samurai ambience, healing instrumental, shakuhachi very sparse, deep drone, temple bells very distant, no taiko yet, minimal koto, extremely slow evolving, 432Hz feeling, calm, empty space, silence dominant, no rhythm, no percussion, very minimal
▸ ポイント「余白を作ること」が全ての土台。欲張らない最初が後を楽にします。

STEP 1

Extend①:世界観固定——「何も変えない」が正解

STEP0の雰囲気をそのまま延長します。変化量は5〜10%まで。「変えない」が正解です。

▍ STEP1:Extendプロンプトadd very subtle shakuhachi phrases, keep extremely sparse, maintain deep drone, no rhythm, no taiko, no change in intensity, very slow evolution, meditative, continuous, seamless
▸ ポイントまだ太鼓は禁止。「richer」「stronger」など強調語は使わない。

STEP 2

Extend②:質感追加——kotoはリズムにしない

初めて少しだけ広げるステップ。空間に「厚み」を加えますが、まだリズムは作りません

▍ STEP2:Extendプロンプトadd gentle koto texture very minimal, slightly richer atmosphere, still no percussion, keep slow tempo feeling, no sudden change, continuous flow
▸ ポイントkotoは「弾く」のではなく「鳴っている」感覚。「rhythm」「beat」という語は使わない。

STEP 3

Extend③:気配追加——太鼓は「遠く」が命

クライマックスへの「予感」を作ります。太鼓を入れますが、遠くから聞こえる気配だけにします。

▍ STEP3:Extendプロンプトadd distant taiko very soft and sparse, low volume, far away feeling, no strong rhythm, slightly deeper tension, still calm and controlled
▸ ポイント「far away」「distant」「very soft」を必ず入れる。ドンドン鳴らすと即アウト。

STEP 4

Extend④:ピーク——盛るけど絶対に暴れない

最も事故が起きやすいステップです。存在感を出しながら、「戦い前の張り詰めた静けさ」というイメージを絶対に崩しません。

▍ STEP4:Extendプロンプトadd slightly stronger taiko presence but still distant, shakuhachi more expressive but slow, no fast rhythm, no dramatic change, controlled intensity
▸ ポイント「dramatic」「powerful」「intense」は使わない。「controlled」「still」「calm」を必ず入れる。

STEP 5

Extend⑤:引き算——ループ成功はここで決まる(最重要)

STEP0と同じ「静寂」に戻します。ここがうまくいけばループが完成します。このステップを省くと、最後と最初の接続が必ず不自然になります。

▍ STEP5:Extendプロンプトremove taiko gradually, reduce koto, return to deep drone and sparse shakuhachi, fade into stillness, same tone as beginning, minimal, calm ending, seamless loop ready
▸ STEP5完了後チェックリスト太鼓:完全に消えているか / 尺八:息だけのレベルか / ドローン:鳴り続けているか

この3つが揃っていればループ接続の準備完了です。

⑥ ループ接続——「バレないループ」をCapCutで完成させる

STEP0〜5が終わったら、最初と最後をつなぎます。ここで使うのがクロスフェードという編集技術です。

📝 用語メモ:クロスフェード2つの音声を少しずつ重ねながら切り替える編集技術。一方がフェードアウトしながら、もう一方がフェードインすることで自然なつながりを作ります。CapCutなどの動画編集ソフトで設定できます。

ループ接続の手順

  1. 最初の10秒を保存する(STEP0の冒頭部分)
  2. 最後の10秒を確認する(STEP5の末尾部分)
  3. クロスフェードをかける:3〜6秒の重なりで接続

🔄 ループ接続の3条件(全部揃えること)

太鼓が完全に消えている——少しでも鳴っているとループがバレます

尺八が「息だけ」レベルまで引いている——メロディが残っていると不自然になります

ドローンが鳴り続けている——この1音が最初と最後をつなぐ「橋」になります

この3条件が揃っていれば、クロスフェードをかけるだけでループがバレない接続が完成します。

⑦ よくある失敗パターン——私が全部やりました

❌ 4大NGパターン

NG行動 何が起きるか
太鼓をSTEP1〜2で鳴らしてしまう 世界観が崩れ、その後の引き算が難しくなる
kotoをリズムにしてしまう 「静寂」の印象が消え、ループが不自然になる
尺八がメロディを主張しすぎる 「BGM」から「曲」になり、ループ感が失われる
STEP5を省いて最後まで盛りっぱなし 最後と最初の接続が必ず不自然になる
Hiroroのひとことこの4つ、全部やりました。特に太鼓を手前で鳴らしたときは、その後どう修正しても雰囲気が戻らなくて、結局最初から作り直したこともあります。「STEP5を省かない」これだけは絶対に守ると決めています。

⑧ 「音楽ではなく空気を作る」——このジャンルで大事な考え方

Suno AIでこのジャンルのBGMを作り続けて気づいたことがあります。

避けること 目指すこと
音を足す 音を引く
変化を作る 持続させる
主張する 余白を残す

この3つを全Extendステップで守ると、3時間でも違和感ゼロで回り続けるBGMが完成します。

難しい言葉でいうと「音楽を作るのではなく空気を作る」感覚です。音符の積み重ねではなく、空間そのものを設計するイメージ。それがこのジャンルのBGM制作で一番大切にしていることです。


まとめ——Extendを丁寧に踏めば、世界観は守れます

この記事のポイント
  • プロンプトはSkyworkのナレッジベースから生成。修正が必要な場合はChatGPTも活用
  • 和楽器×瞑想系は「変化が目立ちやすい構成」なのでExtendが特に難しい
  • 全体戦略は「足す→広げる→引く」の順番を守ること——これだけ
  • STEP0で「欲張らない」初回を作ることが全ての土台になる
  • STEP5(引き算)を省くとループは必ず失敗する
  • ループ接続の3条件(太鼓消去・尺八を息レベルに・ドローンのみ残す)が揃えばバレない
  • 副業BGMだけでなく自分の作業用BGMも作れるようになったのが嬉しい誤算

今もまだ苦戦しているのは正直なところです。でもSTEP0〜5の手順を守るようになってから、「世界観が途中で崩れる」という一番辛い失敗はほぼなくなりました。

もしSunoでループBGMを作っていて「Extendするたびに雰囲気が変わる」と悩んでいる人がいたら、まずSTEP5(引き算)を加えてみてください。そこだけでかなり変わります。

次回予告ロマサガ・FF・スカイリムの音楽をSuno AIで再現してみた——ゲーム音楽の「あの感じ」を出すプロンプトを分析して全部公開します。作業用BGMがはかどりすぎて困っています。
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45歳からAI副業に挑戦中!派遣社員として働きながら、AIを武器に新しい人生を切り開くヒロロです。失敗も学びに変えて、リアルな挑戦を毎日発信中!
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