はじめに|「また同じような曲になった」問題、あなただけじゃない
SUNO AIでBGMを作り続けていると、ある日ふと気づきます。
「また似たような曲になってる……」
私自身、2つのYouTubeチャンネル——「もふもふ睡眠BGM」と「大和魂BGM(YAMATO SOULS)」——でSUNOを使ってBGMを作り続けています。両チャンネルとも、Claudeで作ったプロンプトを使って生成しているのに、どうしても曲調が似てきてしまう。
このままでは視聴者に飽きられてしまう。そう思ってリサーチしてみたところ、「似た曲になる原因」がしっかりあることがわかりました。
今回は、その原因と5つの具体的な対策をまとめます。全部試せているわけではありませんが、調べて初めてわかった「仕組み」として、正直にレポートします。
💜 Hiroroのひとこと
もふもふ睡眠BGMはSong Description + Instrumentalチェックで生成、大和魂BGMはAdvancedモードでLyrics・Styles・Song Titleを入力する形で作っています。
どちらもClaudeで作ったプロンプトを使っているのに、気づけばどの曲も「似たような雰囲気」になっていて……。リサーチしてみたら、ちゃんと理由があってびっくりしました。
第1章|なぜSUNOのBGMは似た曲になるのか?3つの原因
「AIだから仕方ない」と思いがちですが、実はこれはSUNOのシステム的な特性と使い方の組み合わせによって起きています。
原因① AIが「確率的平均値」に引き寄せられる
SUNOに限らず、生成AIは「最も確率が高いパターン」を選ぶように設計されています。
「癒し系BGM」「和風BGM」のような漠然とした指示を入力すると、AIは学習データの中でそのキーワードに最も多く紐づいているパターン——つまり「平均的な曲」を出力します。
どんなにプロンプトを工夫しても、情報量が少ない指示は「平均への収束」を引き起こすのです。
原因② シンプルモードだけを使い続けている
Song Description(シンプルモード)は手軽に使えますが、1つの入力欄に全情報を詰め込む形なので、AIが指示を正確に解釈しにくくなります。
スタイルの情報と構成の情報が混在すると、AIは処理しやすい「単純な繰り返し構造」に逃げてしまうことがあります。
原因③「My Taste(マイ・テイスト)」が過去の生成履歴を引き継いでいる
SUNO v5.5以降に搭載された「My Taste」機能は、あなたのアカウントの生成・視聴履歴から「好みのパターン」を学習し、次の生成にもそのバイアスをかけ続けます。
怖いのは、「My Tasteをオフにしても、蓄積されたデータが完全には消えない」という点。オフにするだけでは不十分で、手動でプロフィールデータをクリアする必要があります。
⭐ ポイント
「また似た曲になった」の原因は、AIの性質ではなく設定・入力の問題であることがほとんどです。
3つの原因を意識するだけで、改善の方向性が見えてきます。
【原因と対策まとめ表】
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原因 |
何が起きているか |
対策 |
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シンプルモード依存 |
AIが「平均的なパターン」を選んでしまう |
カスタムモードに切り替える |
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My Tasteの蓄積バイアス |
過去の生成履歴が今の出力に影響する |
My Tasteをリセットする(設定3ステップ) |
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スタイル情報が曖昧 |
「癒し系BGM」など漠然とした指示がマンネリを生む |
5レイヤー・プロンプト設計法を使う |
第2章|私(Hiroro)の現在の使い方と正直な課題
リサーチする前の私の使い方を正直に書いておきます。
もふもふ睡眠BGM(睡眠・環境音BGM)の場合
・モード:シンプルモード(Song Description)
・Instrumentalにチェックを入れて生成
・プロンプト:Claudeに「睡眠BGM用のプロンプトを作って」と依頼して使用
・問題点:毎回似たような「ゆったりした波音+ピアノ系」になりがち
大和魂BGM(YAMATO SOULS)の場合
・モード:Advancedモード
・Lyrics・Styles・Song Titleを入力して生成
・プロンプト:こちらもClaudeで作成したものを利用
・問題点:和風の要素は出るものの、展開が単調でどの曲も似た雰囲気に
💜 Hiroroのひとこと
カスタムモード(Custom Mode)はクレジット消費が多そうで、まだ踏み込めていませんでした。
My Taste機能については、存在は知っていましたが「オフにすればOK」だと思っていました。データが残り続けるなんて知らなかった……これはやらないといけないですね。
第3章|今すぐできる!BGMマンネリを脱出する5つの対策
対策① My Taste(マイ・テイスト)をリセットする
まず最初にやるべきはこれです。過去の「バイアス」を消すことで、プロンプトに素直に反応するAIに戻せます。
Step 1. プロフィール画像をクリック
Suno WebアプリでアバターをクリックしてドロップダウンメニューからMy Tasteを選択します。
Step 2. Disableトグルをオフにする
パーソナライズ機能をオフにします。ただし、これだけでは不十分です。
Step 3. テイスト要約テキストをすべて削除
【最重要】プロフィール内に自動生成されたテイスト要約テキストを手動で選択→削除、または無関係なテキストに上書きします。これで初期状態に戻ります。
⚠️ 注意点
My Tasteはオフにするだけでは不十分。Step 3のテキスト削除まで行わないと過去バイアスが残り続けます。
対策② スタイル欄と歌詞欄を「完全分離」する(カスタムモードへの移行)
SUNOのカスタムモード(Custom Mode)では、入力欄が「Style of Music(スタイル欄)」と「Lyrics(歌詞欄)」に分かれています。
この2つを別々の「役割」として使うことが、マンネリ脱出の核心です。
⭐ ポイント
スタイル欄 → ジャンル・テンポ・楽器・音の質感などの「音響世界」を定義する
歌詞欄 → 曲の構成・展開・強弱変化を「時間軸」で定義する(BGMの場合はメタタグ中心)
2つを混在させると、AIが処理しにくくなり「単純な繰り返し」に逃げやすくなります。
対策③ スタイル欄に「5レイヤー情報」を入れる
スタイル欄には約120〜200文字の制限があります。この制限内で最大限の個性を出すため、以下の5つの要素を意識して入れましょう。
レイヤー1:BPMを数値で明示する
「ゆっくりした」ではなく「72 BPM」のように数値で書くことで、リズムパターンが一意に決まります。
レイヤー2:ドラム・リズムの特徴を言語化する
「和風」ではなく「taiko drum pattern, brushed percussion, steady pulse」のように、リズムの個性まで書きます。
レイヤー3:楽器と演奏技法を具体的に指定する
「koto, shamisen fingerpicking style, warm reverb tail」のように楽器名+演奏スタイルまで明示すると、AIが曖昧に補完しにくくなります。
レイヤー4:異ジャンルを意図的に組み合わせる
「Japanese Traditional + Ambient Drone」「Lo-Fi + Taiko Beats」のように、異なるジャンルを掛け合わせることでAIが「平均的なパターン」から外れやすくなります。
レイヤー5:ネガティブプロンプトで歌声を除外する
BGMには必ず末尾に「no vocals, no singing, no autotune, no rap」を入れましょう。意図しないボイスサンプルの混入を防ぎます。
💜 Hiroroのひとこと
これまでの私のプロンプトには、レイヤー1(BPM数値)とレイヤー5(ネガティブプロンプト)が足りていませんでした。
「なんとなく和風BGM」の指示だと、やはりAIが平均的なところに着地してしまうんですね。次の生成から意識を変えてみます。
対策④ Weirdness(奇抜さ)スライダーを中高範囲に設定する
SUNOのカスタムモードには「Weirdness(0〜100)」というスライダーがあります。
左端(Safe)にすると最も平均的なパターン、右に振りすぎると破綻した音楽になりやすい。
マンネリ回避には「40〜65程度」が推奨されています。AIが「低確率だけど音楽的に成立する選択」をしやすくなるレンジです。
⭐ ポイント
Weirdness:40〜65がBGMマンネリ回避の目安
Style Influence:30〜50の「緩め」設定で意外性のある展開が生まれやすくなる
スライダーは一度に大きく変えず、少しずつ調整して好みの範囲を見つけるのがおすすめです。
対策⑤ 歌詞欄にメタタグで「展開の設計図」を入れる
BGMは歌詞がないので、歌詞欄を空にしがちですが、空欄のままだとAIが単調なループ構造に陥りやすくなります。
代わりに「メタタグ」を使って展開を設計しましょう。
[Intro: slow-build, minimal synth pads]
[Verse: soft piano only, low-energy]
[Chorus: full instrumental drop, high energy]
[Outro: gradual fade out, ambient reverb]
このように書くだけで、AIが「どこで盛り上げて、どこで静かにするか」を理解しやすくなり、展開に変化が生まれます。
第4章|Hiroroが次に試すこと(まだ検証中の正直レポート)
今回の記事で紹介した内容は、すべてを実践済みというわけではありません。
現時点での「やった・やってない」を正直に書きます。
✅ My Tasteの仕組みを理解した(Step 3まで実施予定)
✅ ネガティブプロンプトの必要性を再認識(次回から追加予定)
🔲 カスタムモードへの完全移行(クレジット消費を確認してから)
🔲 Weirdnessスライダーの実験(カスタムモード移行後に着手)
🔲 メタタグを使った展開設計の試験運用
💜 Hiroroのひとこと
カスタムモードに踏み込めていなかったのは、正直「クレジット消費が怖かった」というのが本音です。
ただ、今回のリサーチで「仕組みがわかった」ことで、何をどう試せばいいかが明確になりました。「なんとなく生成し続ける」状態から抜け出せそうです。
まとめ|「似た曲」はAIのせいじゃない、設定と入力で変わる
SUNOで似た曲になる現象は、「AIの限界」ではなく「設定と入力の問題」であることが今回のリサーチで明確になりました。
今日からできることを優先度順に整理します:
- My Tasteのデータを手動でクリアする(Step 3まで必須)
- スタイル欄に「no vocals, no singing」のネガティブプロンプトを追加する
- BPMを数値で明示する習慣をつける
- カスタムモードへ移行し、スタイル欄と歌詞欄を分離して使う
- Weirdnessスライダーを40〜65の範囲で実験する

