AIツール & 使い方

プロンプト作成はClaude、辞書化はNotebookLM——大和魂プロンプトの修正ログを2つのAIで使い分けた話【シリーズ第3回】

はじめに:今回も予定が変わりました

第2回の最後で「次回は完全版テンプレートを検証する」と予告した。しかし実際にやっていたのは、Claude Projectsで新規のYAMATO SOULS用プロンプト(ys-029〜032)を作り、生成結果を見ながら修正を繰り返す作業だった。

第2回ではDomoAIをやめ、もふもふをKlingから外した。今回でテンプレート検証が後回しになった。これで3回連続で「予定と違うことが起きている」。でも、だからこそ見えてきたものがあった。

Claude Projectsでの試行錠誤の中で、Kling AIの振る舞いに関する具体的な技術的発見があった。そしてその発見をNotebookLMに読み込ませたとき、二つのAIツールの使い分けについてある気づきがあった。今回はその記録。

💜 Hiroroのひとこと

これで3回連続で予定が変わった。正直に言うと、もはや「予定通りに進める方が難しい」と思っている。でも、その進んだ先に予想外の発見があるのが、実際にツールを使いながら試しているだからこその収獲なのかもしれない。

 

第1章:ys-029〜032——Claude Projectsで作った4本のプロンプト

4本中2本(ys-029、ys-032)は修正なしで「型」がそのまま機能した例。残り2本(ys-030、ys-031)は試行錠誤が必要だった例。この差が第2章の発見につながる。

プロンプト

テーマ

修正回数

状況

ys-029

枯山水・朝霧

修正なし

ys-025〜028と同系の「型」がそのまま機能した成功例

ys-030

運河・提灯・水面反射

3回修正

波紋問題を解決するまでの試行錠誤(第2章で詳説)

ys-031

木漏れ日・竹林

2回修正

太陽・雲の動き抱制の過程(第2章で詳説)

ys-032

荧・小川

修正なし

「呼吸」表現の型がきれいにはまった例

 

ys-029:枯山水の朝霧(修正なし)

STATIC CAMERA, LOCKED SHOT, returning to stillness.

Barely perceptible morning mist drifting in slow motion just above the surface

of the white raked sand, so slow it seems almost frozen. The fine mist moves only

a few centimeters over five seconds, tracing the curves of the sand patterns. The

dark granite stones are perfectly still. The pine branch remains completely

motionless. The pre-dawn sky shows no movement.

No zoom, no pan, no tilt, no camera movement.

Only the ghost-like mist breathes. Everything else is stone-still.

 

ys-032:荧と小川(修正なし)

STATIC CAMERA, LOCKED SHOT, returning to stillness.

Fireflies drift gently above the stream, their light pulsing softly and

rhythmically. The clear water’s surface shimmers faintly with reflected amber

light. Leaves on the bamboo and cedar trees sway with a barely perceptible

motion in the still evening air.

No zoom, no pan, no tilt, no camera movement.

The forest remains in complete stillness; only the fireflies’ glow, the

shimmering water, and the faint leaf movement suggest a living, breathing

twilight world.

 

ys-029とys-032は、「returning to stillness」という基本の「型」をそのまま使い、「呼吸(breathe)」という表現で動きを描写しただけで修正不要だった。しかしys-030とys-031は違った。次章で詳しく見ていく。

 

第2章:最大の発見——「水面にブレスを当てると波紋になる」

ys-030:3回の修正で見えてきたこと

運河と提灯のシーン。最初のプロンプトで生成してから、3回の修正を経て現在の形になった。

段階

問題

対処

修正1回目

動画にほぼ動きがない

「運河のゆっくりした水流・さざ波」と「水辺の木の葉・枝の微動」を追加。橋・建物・石垃・空は静止を維持しつつ、「水が呼吸し、火が呼吸し、葉が呼吸する」という生命感表現を追加

修正2回目

不自然に州波ができる

「ripples drift across the water(さざ波が流れる)」→「as if the water is breathing rather than rippling(波立つのではなく水が呼吸するように)」に語彙変更。No waves, no ripples, no turbulence. を明示的に追加

修正3回目

石が落ちたような波紋ができる

根本原因の診断と方面転換(下記参照)

 

⚠️ 発見・要注意

波紋の原因は「水面全体にモーションブレスを当てていたこと」だった。Kling AIは水面への直接ブレスを「何かが水面に落ちた・触れた」と解釈し、どれだけ強度を下げても同心円状の波紋が出てしまう。

そのため方針を転換:水面へのブレスを完全廃止。代わりに「提灯の反射(縦長の光の帯)」のみを対象に、強度1(最小)で「光がその場で息をするように揚らぐ(pulsing in place)」状態にとどめた。それでも波紋が出る場合は「反射ブレスも強度0で再試行」を対処として明記。

 

修正後のプロンプト(最終版):

STATIC CAMERA, LOCKED SHOT, returning to stillness.

The two paper lanterns hanging on the stone bridge sway almost imperceptibly,

their warm amber flames flickering with the very faintest tremor — like a candle

in a sealed room. The canal is a perfect mirror: completely still, no ripples, no

waves, no disturbance of any kind. The only movement on the water surface is the

natural, extremely slow shimmer of the lantern light reflections — not rippling

outward, but softly pulsing in place, as if the light itself is breathing. Any

overhanging tree branches or leaves near the canal edge shift with the absolute

minimum of motion — a barely visible, slow sway, as if time itself has slowed.

The stone bridge, wooden buildings, stone embankment walls, and dark night sky

remain completely frozen and motionless.

No zoom, no pan, no tilt, no camera movement whatsoever.

Atmosphere: deep midnight, the canal is glass — only light breathes, nothing

else moves.

 

ys-031:太陽・雲の動きを抱えた2回の修正

段階

問題

対処

修正1回目

太陽が動いて見える・光源がシフトする

太陽の位置・光の方向を「完全固定」と明記。No sun movement, no shifting light direction, no time-lapse effect を明示的に禁止。雲は「形状を保ったまま極微動のみ」とし、モーションブレス強度を全体的に低減(葉=2、光のちらつき=1〜2、雲=1)

修正2回目

太陽・雲の動きがさらに速くなった

太陽は位置・方向ともに一切動かさず、モーションブレス対象から完全除外。雲は「ほぼ静止・極微」の動き(強度1)に変更。木漏れ日のちらつきは「葉の動きに連動するもの」と「雲の微動」の両方に連動する、ごく柔らかいちらつきとして再定義(明滁やパルス的な変化は禁止)

 

ys-031は最終プロンプト本文は未整理だが、「光源を完全に動かさない」「雲の動きは極微にとどめる」という方順はys-030と同じ方向性だ。「動かしすぎるとAIは予期しない動きをする」という点で、水面・太陽・雲は共通の教訓を持っていた。

💜 Hiroroのひとこと

この発見についての気づきや、今後どう活かしていくかをここに記入してください。

 

第3章:この発見をNotebookLMに読み込ませたら

ys-029〜032のプロンプトと修正ログをテキスト化し、ノートブックの新ソースとして追加。その上で、3つの質問を投げた。

 

Q1:なぜ水面にモーションブレスを当てると波紋になるのか説明して

水面にモーションブレスを当てると波紋ができてしまう理由は、Kling AIが水面への直接的なブレスの指定を「何かが落ちた」あるいは「何かが水面に触れた」という物理的な干渉として解釈しがちなため。

このAIの解釈のクセにより、どれだけMotion Intensityを下げて緩やかな動きを指定しても、結果として同心円状の不自然な波紋が生成されてしまう。

ys-030の修正プロセスでは、この問題を回避して自然な水面を作るため、水面そのものへのモーションブレスの適用を完全に廃止。代わりに水面に映り込む「提灯の反射(光の帯)」のみを対象とし、強度1(最小限)のブレスを当てて「光がその場で息をするような揚らぎ(pulsing in place)」にとどめている。

プロンプトの記述でも「The canal is a perfect mirror not rippling outward, but softly pulsing in place(運河は完璧な鶡であり、外側へ広がる波紋はなく、その場で柔らかく脈打っている)」と明記し、AIに対して波紋を作らないよう強く誠導している。

 

Q2:今後のYAMATOプロンプトで注意すべき点は?

4つに集約された。

#

ポイント

対策

1

水面への「モーションブレス」の直接適用を避ける(反射光の活用)

水面にはブレスを当てず、「提灯の光」や「反射」などの縦長の帯域のみに強度1(最小)でブレスを適用し、「光がその場で息をするような揚らぎ(pulsing in place)」に留める

2

「光源の動き」によるタイムラプス化を防ぐ

太陽・光源の位置は完全に固定(ブレス適用外)とし、No sun movement, no shifting light direction, no time-lapse effect と明示的に指定して禁止。木漏れ日のちらつきは「葉の揚れに連動するもの(強度1〜2)」として表現

3

AIに「物理的な動き」を連想させる動語を避ける

動きを指定する際は物理的移動ではなく「状態」として記述。「water is breathing」や「pulsing softly and rhythmically」など生命感や静的な揚らぎを表す言葉を選ぶ。No waves, no ripples, no turbulence. のような強力な否定文も有効

4

シームレスループのための「ネガティブ指定」の徹底

seamless loopをプロンプトに入れるだけではなく、Negative Promptでjump cuts, sudden changes, morphing, rapid zoom, shaking cameraを必ず英語で設定する

 

まとめ:「カメラワークの完全否定」という既存の型に加えて、「水面への物理的干渉を避け光の揚らぎで表現する」「光源を固定して時間の流れを止める」「波や激しい動きを言葉で明確に禁止する」というアプローチを取り入れることで、より安定した和の静寃(シームレスループ)が生成できるようになる。

 

Q3:ys-029〜032に共通する「型」をys-025〜028と比較して教えて

#

進化ポイント

具体例

1

物理的な動きから「呼吸(脈打ち)」という状態表現へのシフト

ys-025〜028は「雪が降る」「花びらが落ちる」といった物理的移動を描写。ys-029〜032は「mist breathes」(ys-029)「water is breathing rather than rippling / softly pulsing in place」(ys-030)「light pulsing softly / breathing twilight world」(ys-032)など、その場での生命感を表す言葉に定著

2

本文への「強力な禁止ワード(NG指定)」の組み込み

以前は「~は静止している(remain completely motionless)」と描写するのみだったが、ys-030以降は「絶対にやってはいけないこと(No〜)」を本文に複数並べて禁止する型が加わった。ys-030の「no ripples, no waves, no disturbance of any kind」、ys-031の「No sun movement, no shifting light direction, no time-lapse effect」など

3

AIの解釈を限定する「補足説明・条件付け」の追加

情景描写だけではなく、「AIがどう動かすべきか」を限定する表現が増えた。ys-030の「not rippling outward, but softly pulsing in place」(「〜ではなく〜である」形式でAIの解釈違いを潟す)、ys-031の「葉の動きに連動するもののみ」など

 

まとめ:ys-025〜028が「詩的で美しい情景描写」の型だったのに対し、ys-029〜032はそこでの失敗やAIのクセ(水面に波紋ができる、タイムラプスになる等)を踏まえ、「AIに誤解させないための厳密な指示書(マニュアル)」としての性質を帯べた型へ進化している。

 

💜 Hiroroの感想:

NotebookLMに投げかけてみたが、回答が少し小難しい感じだった。情報としては正確だが、すぐに使える形にするには自分で噛み砕く必要がある。(ここは自分の言葉で補足してください)

 

第4章:Claude × NotebookLM——新しい使い分けの発見

今回の作業を振り返ると、二つのAIの役割が自然と分かれていた。

項目

Claude Projects

NotebookLM

今回の使い方

ys-029〜032の作成と、生成結果を見ての修正を対話的に繰り返す

修正ログを読み込み、見つかった発見を整理して言語化

強み

「ここを直して」とその場で対話的に調整できる

ソースに基づいた一貫した回答、型の言語化・体系化

次回や改善点

——

回答が少し学術的・小難しい印象。そのままは使いづらい

 

新しい使い分けのアイデア:「生成失敗→NotebookLMに原因分析→Claudeで修正」

今回の最大の収獲は、「Kling AIで生成してダメだった場合、NotebookLMに修正してもらう」という使い方の可能性だ。

ステップ

内容

1

Claude Projectsでプロンプトを作成しKling AIで生成

2

生成結果が期待と違う(例:波紋ができる・コードオフ)

3

不具合の状況とプロンプトをNotebookLMに伝え、「なぜこうなるのか」を分析してもらう(辞書化された過去の修正パターンと照合した回答が期待できる)

4

NotebookLMの回答(原因・対処方針)をClaudeに渡し、具体的なプロンプト修正に反映

5

再生成→結果を確認→必要ならys-030のように繰り返す

 

💡 ポイント

「作る場所(Claude)」と「整理する場所(NotebookLM)」を明確に分けると、両方のツールの強みをそのまま使える。NotebookLMの回答が小難しくても、それをClaudeへの指示に訳すクッションになれば問題ない。

 

まとめ:Kling AIで動画を生成して思ったこと

💜 Hiroroのひとこと

Kling AIで実際に動画を生成してみて思ったのは、もう少しAIが賢かったらいいなということ。物理法則を無視するような動きをすることもあるので、そのあたりも勉強がてら詰めていきたいと思っています。

 

今回の発見(水面ブレスは波紋になる、光源を動かすとタイムラプス化する)は、いずれも「AIが物理的な不自然さを生ませやすいポイント」だった。プロンプトで回避するテキックは訳かったが、本来はもっと自然に出力されてほしいというのが本音だ。この「AIの物理描写の特性」をさらに調べていくのが今後のテーマの一つになりそうだ。

 

🔵 次回予告

次回:NotebookLM × Kling AI 第4回(6/25 木公開予定)

生成結果をNotebookLMで振り返る、クレジット消費とPDCAの実録。今回のClaude×NotebookLMの使い分けを実際に試してみたい。

シリーズ内リンク:第1回 https://hiroro-ailab.com/notebooklm-kling-notebook-vol1/ 第2回 https://hiroro-ailab.com/notebooklm-kling-yamato-prompt-vol2/

ABOUT ME
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45歳からAI副業に挑戦中!派遣社員として働きながら、AIを武器に新しい人生を切り開くヒロロです。失敗も学びに変えて、リアルな挑戦を毎日発信中!
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